創業以来「なに屋なの?」とずっと言われ続けてきました。一級建築士事務所の出身なのに、イベントの仕事を受けて企画書を書き、デザイナーと組んでグラフィックを上げて告知ポスターやフライヤーを制作し、進行台本を書いて現場スタッフを集めて現場を取り仕切る。ある時は、竣工間近の建築現場に入り、施設各所のサインプランをデザインし、関連商品を企画製作して、オープン後の運営スタッフまで投入する。それらすべての仕事は「やれる?」の問いに対し「とにかく、やってみましょう」と書いた企画書が選ばれたゆえの結果でした。
ある日、設計の仕事が舞い込み、デザイン設計の企画書は通ったものの、専業設計事務所ではないことへのクライアントの不安は明らかで、それを払拭するために建築士資格を取りました。また、設計コンペに当選したものの、施工と分けては発注できないというクライアントの要請を受けて、建設業登録をして設計施工を受けられる体制を作りました。設計を頼みたいけど物件がない、というクライアントに対しては、宅建業を登録して物件から探せる体制も作りました。
結局、創業から25年経った今も、アイズインクを「なに屋です」とは言えない状況はそのままです。やれることは爆発的に増えていて、以前のように「とにかく、やってみましょう」と“実績なきカラ元気”だけで乗り切ることは少なくなりましたが、それでもアイズインクの意識は一つのところに留まらず、常に前を向いて加速を続けています。
アイズインクは、いわば「よろず屋」です。お客さんが望むことなら、何でもやるし、できるからやるんじゃなく、お客さんが欲しいと言ってるんだから、それをご提供して喜んでいただこう!というマインドで突き進むことはずっと変わりません。最近、少しだけ変わったのは、そのお客さんが未来を見据えてる人だといいな、ってことです。100年後に生きてる人が「これ、誰がやったの?めっちゃいいじゃん!」という仕事の陰にいる、名もなきよろず屋に私はなりたい、と心から思っています。